1951-02-27 第10回国会 衆議院 本会議 第16号
買手市場を中心にした貿易におけるローガン構想、平和的安定と、価格を主軸とする自動調節を期待した自由経済は、今や売手市場を中心にする物資の国際的割当や、その世界臨戰態勢からの波及防止をするため国内経済諸條件の国家的調整に席を譲らなければならなくなつたのであります。(拍手)今やまさに、その分水嶺に日本経済は立つております。いな、すでにダレス・ラインに一歩を印したのであります。
買手市場を中心にした貿易におけるローガン構想、平和的安定と、価格を主軸とする自動調節を期待した自由経済は、今や売手市場を中心にする物資の国際的割当や、その世界臨戰態勢からの波及防止をするため国内経済諸條件の国家的調整に席を譲らなければならなくなつたのであります。(拍手)今やまさに、その分水嶺に日本経済は立つております。いな、すでにダレス・ラインに一歩を印したのであります。
具体的に申上げますというと、一昨年から昨年の初めにかけまして日本の物価は相当下りまして、海外の相場はむしろ漸騰を続けておりますにもかかわらず、日本の物価は、ローガン構想によつて輸入が非常に豊富になつておるというふうな考え方もありまして、又一方金融的にも大分各事業家が弱つておつたものですから、非常に買控えた、その結果原料の輸入は減るにもかかわらず、海外のほうは日本に対する需要が旺勢で、輸出がどしどしと
ところが余り細かいことは申しませんが、本年の上期におきますところの輸入実績は、実は昨年からローガン構想によつて輸入先行、何よりも輸入先行だ、輸出を振興しようとするならば、輸入を先行すべきものだという政策の下に行われましたにかかわらず、本年の上期の輸入実績は甚だ振つていないのであります。
また輸出入を見てみると、ローガン構想なるものはくずれてしまつて、世界はまつたく売手市場に転換しておる。協定貿易もまた行き詰まつておる。こういうように国の内外の形勢が、日本の自立ということを中心に激変しつつあります。このときにあたつて、本年度補正予算を中心とする安本長官及び大蔵大臣の見解を見るに、私はこれらの変化に対して大きな対策というものを認めることができない。
それからもう一つ今のローガン構想でありますが、ちよつと今数字は何ですが、ローガン構想は、主としてこれはオープン・アカウントのことで、オープン・アカウントはローガン構想によつて非常に買進みまして、それで残がちよつと私覚えておりませんが、何しろ前と比べまして三千万ドル近く買い越して来たと思うのです。その点ではローガン構想を実行したことになると思います。
○政府委員(木内信胤君) 第一点のローガン構想ということは、どうお考えになつているか知りませんが、ローガン構想の結果がどうであつたというよりは、六ヶ月やつて来た結果は、概して十分であるという状態に達したということであります。むしろローガン構想が実現したからといつていいかも知れません。ローガン構想はできるだけドルを節約しろということを非常に強く言つておる。
どうしても我が国の産業の状態から申しまして原料輸入が非常に多額に上るのでありまするから、ローガン構想のように輸人を先にして、そうして輸入されたものに加工して輸出する、こういう基本原則に変りはない。從いまして七—九の外貨予算につきましても、この意味によりまして思い切つて四—六の外貨算よりも輸入を沢山するような方法を構じておるのであります。
殊に法案自体の内容を見ても、政令に殆んど委ねられていて、政令がそのときは殆んど準備ができていなかつたと私は思うのですが、そのときでもまだ、ローガン構想によれば輸出が振興するということを政府は強弁された。
最後に申し上げたいことは、このように今のドツジ・ラインに基く財政経済対策、ローガン構想による貿易、こういう方式とはまつたく逆行しなれけばやれないこの決議案、すなわち全国民があげてこれに進まなければならない……。
第一に、政府が現在の危機のただ一つの切抜け策として望みをかけておりましたローガン構想も、日英協定貿易におきまして明瞭に示されましたように、輸入だけはしたけれども、輸出は完全に締め出されてしまつた。周知のように、食糧を初め外国の過剰商品が陸続と押しつけ輸入をされているのが実情であります。こういう貿易不振というものは、決して片々たる小手先の対策では、もはや解決することができないものになつております。
○国務大臣(青木孝義君) 板野議員から再び御質問でございますが、ローガン構想に基いて行われておりまする貿易政策は日本の現状から見まして適当であると考えておりまするし、この方策を順次実行して行くことによりまして御承知の通り日本の貿易が順調に進行する過程にあるということを先程申上げたので、その点から申しても、お答えにはつきりなつておると思いまするし、又それが常に危機であるというふうにお考えになるイデオロギー
第二には、ローガン構想による貿易の破綻、飢餓輸出の中から、国内の購買力はますます狹まつて来て、税金攻勢やその他と相待つてますます困難な状態になつて来ておる。そのまま現在の貿易構想を押し進めて行くなら、ますます危機が押し迫つて来る、これの打開策について聞いておるのです。第三番目は、電力の分断計画というものが、果してどのような利益が国民生活にもたらされるかどうか。
それから第二点は、ローガン構想によつて貿易或いはそれに関連する産業の危機があると思うがどうか。こういう御質問だと思いますが、ローガン構想は御承知の通り昨年の十二月から輸出の自由ということを原則といたしまして、本年一月から更に輸入の自由、つまり民間輸入に関しましてとられた方策でございます。
○勝間田委員 ローガン構想の問題が出たのでありますが、日本の食糧輸入については、今たとえば一部救済費勘定からも来る、あるいは今後としては、どうしても一般の為替資金で輸入されて行くということもございましよう。
○勝間田委員 ローガン構想は、輸入先行という状態をつくり出しておいて、初め非常に輸入をやつて、下半期において輸出をやつて行くのだというお話であります。それについて言えば、この三百四十五万トンというような食糧を、しかも先ほどのお話のような非常に厖大なるストックを持つてやつて行こうという形では、日本の貿易の自主性がどうしてもそこに認められていない証拠じやないでしようか。
食糧輸入の成績につきましては、いわゆるローガン構想に基きまして、ローガン構想の以後の成績は順調に行つておりますけれども、その後ポンド資金の関係から輸入状況が非常な変化を来しまして、減少の形をとつておるわけでございます。
今後この四、五、六、というような頃になれば、段々これは予定のように進行して行くのではないかと思いますが、何しろ御承知の通り、今までの協定貿易というものについても、それぞれ限界がありまして、例えばドイツだとかいうような地域に対しては、ローガン構想に基きまして、或る程度の義務というようなものが伴つておるというようにも考えられますが、併しながらその他の協定等によりますと、多少その内容における変更、例えば予定通
これはまだ輸出ですから問題がないのですか、もし輸入の場合にこういうものを買い入れろ、こういうものをやれ、その手当をしろということになるならば、こういう場合には、それを日本政府が何にもそれに対して参画することなしに受入れなければならないのだとするならば、この間から開かれたローガン構想によるところの自由貿易という建前は、はなはだ片ちんばだと思う。少くともあれは一方的なものだと思うのです。
これに対して政府の答弁は、輸入面においては比較的順調であるが、輸出は、昨年末の季節的好調を除けば概して不振である、しかし、輸入九億ドル、輸出六億ドルの目標は大体達成できると思う、ローガン構想を実施するには、輸入金融に遺憾なきを期せねばならない、また貿易の基本構想としては、目標地域をいずこに置くかというふうに限定しないで、できるだけ広い範囲において取引をやつて行きたい、但し今日は各国ともドル不足の状態
すなわち、ローガン構想による自由貿易体制への復帰ということ、また債務償還金をもつてする金融機関のペーイング・ベーシスの上に立つて投資を主眼とする資本の蓄積の方法、また高額所の得者の属に対する税金の緩和な一連の政策は、通過の安定さえ得れば、その後は価格機構の自動的な調節によつて自然的成行きにまかせるという、前世紀の古典的資本主義に一貫しておるのであります。
また中小企業の問題にいたしましても、ローガン構想によつて莫大なる輸入物資が計画以上に入つて来たことが、今日の中小企業の窮状を起した大きな原因であると思いますが、この点などもまことに無計画に不親切に行われたことであつて、こういうやり方を通じて、中小企業、農業に対する考え方というものが、われわれは理解できないほどであります。
次に通商産業省所管の質疑でありますが、その大要を述べますと、まず貿易関係でローガン構想に基き、日本政府に移管された外貨六千七百万ドル及び五百万ポンドのごときわずかな外貨資金では、政府が予定している輸出六億ドル、輸入九億ドルのごとき巨額の取引はむずかしいと思うかどうかとの質問に対し、政府側より、日本と、ドイツとの現在置かれている事情は異なつているので、ドイツで行われたローガン構想をそのまま日本でも操作
ほかの條件もたくさんありますが、こういう状況だけ見ても、ローガン構想による貿易協定が伸びるとお考えになつておりますか。これはなかなか困難だとお考えになつておりますか。この点を簡單でけつこうですからお聞かせ願いたい。
○宮幡政府委員 ただいま御指摘の日英協定は、時目的に申しますと、ローガン構想の以前の日付から効力が発生するようになつております。従いまして、ローガン構想に基いて日英協定ができたとは考えておりません。しかしながらそのような点につましては、御心配のないようにぜひやつて参りたい、かようにただいま考えておるわけであります。
協定を結んだとかなんとか、ローガン構想でうまく行くとかいうことは初めの予測であつて、実際に実績として今起つているもので行き詰まりが起つている点なのです。実際に一月の貿易は行き詰まつて来た。これは一時的な不振であつて、今後はよくなるということが言えるなら、その点についての説明を願いたいのです。たとえば最近ではスターリング地域の方がブロック経済の方向を示している。
○米原委員 すでに十八箇国と協定を結んだとか、前から、ローガン構想、貿易協定、これで大丈夫だ、これで見通しがよくなるのだということばかりおつしやいますけれども、事実今協定貿易が始まつて、実行されようとしておる。ところがそのとたんにこれが一月になつて激減している問題が起つているのです。
○青木国務大臣 もちろんポンドが少いということで、ローガン構想をそのまま達成することはできないであろう。そういう場合におきましても、われわれがただそうしてほつておくというわけではございませんが、なおそういう点については今後も十分検討して参りたいと思います。
稻垣通産大臣は、ローガン構想の協定貿易になるならば、このような盲貿易は改まると答弁しておる。しかしそのこと自身が、今日までの吉田内閣の貿易政策が完全に失敗であつたことを、みずから認めたものでしかないのであります。日英貿易協定の進行の中で、すでに現われておりますように、輸入はしたけれども輸出は全然できない。ポンドの残高の減少を来しておる。